2010年7月9日金曜日

耳をすませば

-音楽を聴く-という行為はとても創造的なこと。

茂木健一郎/江村哲二の ”音楽を「考える」”という本に書かれています。

音楽を作ることが創造的、クリエイティブな作業であることには誰も異論はないでしょう。
でも、作曲という作業でさえも、まずは自分の内なるものに耳をすませて、そこから沸きあがってくるものを外へ出す。自分の内なるものは、普段から聴いている音楽の蓄積によるものなので、この一見、相反する「聴く」と「作る」はつながった関係だそうです。

では単純に音楽を楽しむだけの音楽鑑賞はどうかというと。

これも、音楽を楽しむには、もともと自分のなかに蓄積された音楽と照らし合わせながら、「この曲は好きだ」「なんだか楽しい」「いい曲だ」と分析していくので、聴くという作業はただ耳を通しているだけでなく、この ”照らし合わせる” 作業であり、創造的なことだそうです。
そのストックが豊富であればあるほど、音楽鑑賞もさらに深く楽しむことができるわけです。結果、曲を作る人であれば、生まれてくるものも、より「広い領域」のなかからひとつのカタチが生まれてくるのでしょう。

作るものがたとえ、音楽でなくても、絵でも写真でも文章でも、インプットするものとアウトプットするものの関係は常につながっていそうです。

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